2024/06/28

ATM受取:どんな小さな「不」の声にも耳を傾ける。セブン銀行グループの想いが詰まった送金サービス

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皆さん、こんにちは!セブン銀行 STORY of PURPOSE編集部です。

企業のご担当者の皆さん、キャンペーンのキャッシュバックや通販サイトでの返金を、どのようにしてお客さまに送金していますか?おそらく、銀行振込や現金書留を利用することが多いと思いますが、実際に口座情報を聞いたり、現金を封筒に入れたりとするとなると、面倒で手間がかかりますよね。

そんなお悩みを解消するのが、簡単&手軽に個人へ送金できるサービス「ATM受取」です。受取る側の口座や住所情報がなくてもセブン銀行ATMを通じて送金できるサービスになります。

今回はそんなATM受取に秘められた思いを聞くべく、同サービスを提供する株式会社セブン・ペイメントサービス(セブン銀行グループ)でカスタマーサクセスを担当する田中健さんにお話をうかがいました!

目次

    新たなアプローチでフィロソフィーからATMを問い直す

    ―最初にATM受取とはどのようなサービスでしょうか。

    田中:セブン銀行ATMやセブン‐イレブンのレジを介して、企業から個人に送金できるサービスです。送金する側は、送金先である個人の「メールアドレス」または「携帯電話番号」さえわかれば、送金専用ポータルサイト上より送金手続きを完了できます。送金する際に口座情報やご住所などの情報が不要なので、他の送金サービスと比べて、送金手続きに必要な情報量が圧倒的に少ない点が特長ですね。

    ―ATM受取はどのようなシーンで使われているのでしょうか。

    田中:チケットや通販サイトでの返品に伴う返金や販促キャンペーンのキャッシュバック、交通費や経費の支払いなど、さまざまなシーンでご活用いただいています。送金手続きに必要な情報量が非常に少ないので汎用性が高く、幅広い用途でご使用いただけます。

    ―口座やご住所にまつわる情報が不要なのは、送金する側の企業としては便利ですよね。

    田中:そうですね。サービスのつくり込みの時点から“より少ない情報でよりスピーディーに送金できる”ことを重視していました。お金の受け渡しにはそれなりの手間がかかる、という当たり前をやめたいというセブン銀行グループの思いが詰まったサービスだと思います。

    送金する側・受取る側双方の『不』便を解消すべく誕生

    ―ATM受取が誕生したきっかけを教えてください。

    田中:通販・オンラインショップを営むグループ企業の相談がきっかけです。具体的には、返金にあたって「口座情報を電話で聞く手間が大変」「教えていただいた口座情報に間違いがあり、再度確認しなければならないケースが多々ある」といった、お悩みがあることを知りました。この悩みを社内で共有し、どうにか解決できないかと考え、「企業→個人」への新送金サービスに焦点を当て、検討を開始しました。

    ―グループ企業からの相談がATM受取誕生のきっかけだったんですね。

    田中:そうですね。受取る側の視点でも、当時「企業→個人」への送金でよく使われていた銀行振込・払出証書・現金書留といった方法では、郵便局の営業時間や配達時間に合わせたり、銀行口座を送金する側の企業へ教えたりする手間が発生していた状況でした。

    つまり、従来よく使われた手法では、送金する側と受取る側の双方にさまざまな手間が生じていたわけですね。両者の不便を解消しようと議論を重ね、少ない情報量で個人へ送金ができるATM受取を2018年5月にリリースしました。

    ―「送金する側・受取る側の双方の不便を解消しよう」という思いがATM受取を誕生させたのですね。

    田中:セブン銀行のパーパスは、“お客さまの「あったらいいな」を超えて、日常の未来を生みだし続ける。”です。セブン・ペイメントサービスにとっては「お客さまが普段感じている、もしくは当たり前すぎて感じてもいなかった潜在的な『不』を解消しよう」という意味として捉えています。

    ATM受取についても、これまで当たり前だった銀行振込・払出証書・現金書留などでの送受金手続きに関する『不』便を解消したい、という思いが詰まったサービスになっています。

    「作業量9割削減成功」という事例も。現場担当者の負担軽減に。

    (写真)株式会社セブン・ペイメントサービス(セブン銀行グループ)でカスタマーサクセスを担当する田中健さん

    ―どのような企業がATM受取を利用しているのでしょうか。

    田中:業種やBtoC、BtoB問わず、個人へ送金している企業さまに幅広くご利用いただいております。最近の例ですと、自治体が給付金を支給するために利用されるケースが増えていますね。

    例えば、ある企業様では、採用活動における学生への交通費の支給にATM受取をご活用いただいています。ATM受取を導入する前、同社は電車に乗って経理部のオフィスまで現金を取りに行ったり、学生ごとに計算した交通費を封筒に詰めたりと、多くの労力がかかっていたそうです。

    時には、金額に誤りが発生し、最初から詰め直すこともあったという話もありましたね。ATM受取を導入することで、交通費の支給に関連する作業量が9割減ったと聞いています。

    ―それはすごいですね。現場で送金手続き業務をしている方からはどのような声が寄せられているのでしょうか。

    田中:「送金手続きが本当に楽になりました」「導入して良かった!」などの喜びの声を多数いただいています。

    ―うれしいお声ですね!

    田中:そうですね。確かに封筒に現金を詰めたり、お客さまに口座情報を聞いたりといった送金手続き業務は、時間とマンパワーさえ費やせば、“できる”作業ではあります。

    とはいえ、実際にそれらの作業を請け負う社員の方々は日々大変な作業をしているのです。例えば、現金の封詰めを「不」便だと感じたり、現金の入ったキャリーバッグを持って移動するのは「不」安に感じたりする方もいます。そんな縁の下の力持ちで頑張っている方々の、どんな小さな「不」と感じる声にも耳を傾けるのがセブン銀行グループの想いです。

    ATM受取はそんなセブン銀行グループの想いが詰まったサービスであり、ATMを通じて現場で奮闘する方々のお力になれたことは本当にうれしく思います。

    銀行振込と同じくらいの知名度のサービスに成長させたい

    ―お客さまの声がきっかけで機能が追加されることもあるのでしょうか。

    田中:もちろんあります。例えば、送金する側の企業から「送金しても受取側が何の取引で返金されたものか覚えておらず、なかなかお金を受取ってくれない」「受取側がサービス名は覚えていても企業名を認識していないので、不審に思われてしまう」などのご相談を受けたことをきっかけに、送金直後に受取る側のメールやSMS(ショートメッセージサービス)に取引内容(サービス名、日付、送金内容など)を通知する機能を実装しました。

    セブン銀行グループはお客さま起点でのサービス創出を発想の軸としています。お客さまの声は真摯に受け止め、今後も機能改善を進めていきます。

    ―お客さまの声がきっかけでサービスが日々進化しているのですね。最後にATM受取の今後の展望をお聞かせください。

    田中:理想としては、企業から個人への送金手法として、銀行振込と同じくらいの知名度のあるサービスに成長させたいですね。サービスを提供するだけにとどまらず、企業が抱える本来の課題を解消するまで伴走し続けていきたいと考えています。


    企業からの返金作業にまつわるご相談がきっかけで誕生したATM受取。企業で送金手続き業務の現場で頑張っている方々の「不」便・「不」安といった潜在的な「不」を解消するサービスです。お陰さまでATM受取の契約社数は800社を突破(2023年12月末時点)しました。

    セブン銀行グループは、これからもお客さまの声に耳を傾け、お客さまの「あったらいいな」を超えていけるように、努力し続けてまいります。

    その想いを超え、日常のみらいへ。
    セブン銀行は、あなたの毎日をもっと便利に、もっと快適に。