近年、経済格差の拡大、少子高齢化の進行、気候変動による異常気象の多発など、経済・社会・環境に関する課題が複雑に入り組んでおり、企業を取巻く環境に大きな影響を及ぼしています。
セブン銀行グループでは、2001年の創業当初から社会・環境の課題解決と事業活動の両立を掲げ、企業活動を行ってきました。2007年には「CSR基本方針」を策定してサステナビリティ推進への本格的な取り組みを開始し、2019年にはサステナビリティを長期的な成長戦略の根幹と位置づけ、5つの重点課題(マテリアリティ)を策定しました。そして創業20周年の節目である2021年にパーパス『お客さまの「あったらいいな」を超えて、日常の未来を生みだし続ける。』を策定し、当社の存在意義と大切すべき価値観を明確にしました。併せて、その年からスタートした中期経営計画では「社会課題解決への貢献」を成長戦略の一つとして掲げました。
この5年間でリテール金融事業や海外事業の拡大など当社グループが目指すべき事業ポートフォリオは大きく変わり、一方で、人的資本や自然資本に対する社会的関心が高まるなど企業を取り巻く環境も常に変化し続けています。
こうした変化に対応するため、重点課題の妥当性について再検証し、2024年に新たな5つの重点課題を策定いたしました。今後はこの新たな重点課題を軸として、本業を通じた社会課題の解決に向けて取り組みを推進してまいります。
キャッシュレスが進展する中でも、社会インフラとしてのATMの役割はさらに拡大していくと考えています。地域通貨や電子マネーの現金チャージ、金融機関や行政機関の窓口業務の代替、ATMを通じた募金活動など、すでにさまざまな課題解決に貢献できるサービスを提供しています。これからも多様なニーズに対応できる「社会で最もやさしいデジタルチャネル」として進化し続けると同時に、「地球に最も優しいATMネットワーク」となることを目指し、本業を通じたサステナビリティの推進に注力していきます。
そして、私たちセブン銀行グループは、セブン&アイグループが掲げる環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を目指し、グループ各社と協働して環境負荷の低減に継続して取り組みます。これからも、グループの一員として、社会のサステナビリティを考慮した事業活動を行ってまいります。