開発者が集結!なぜ押し心地が良い?セブン銀行がテンキーに込めた想いとは

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皆さん、こんにちは!セブン銀行 STORY of PURPOSE編集部です。

突然ですが、2024年4月に、第4世代ATM「ATM+(プラス) 」のテンキーに関するX(旧:Twitter)の投稿がバズったことをご存じですか?

YUYUUさま、嬉しい投稿をありがとうございました!

テンキーの写真に「セブン銀行のこれ(テンキー)の感触、めっちゃ好き」と文章が添えられた投稿には、2024年6月時点で7.5万のいいねがついています。

そう、実はセブン銀行はテンキーにも、ものすごく力を入れて開発しているんです!

そこで今回は、セブン銀行のATMを開発する日本電気株式会社(以下、NEC)とNECからの依頼を受けテンキー開発を手掛けた東プレ株式会社(以下、東プレ)のご担当者様をお招きし、「ATM+」のプロジェクトマネージャーを務めたセブン銀行・水村も交えて、テンキーに込めたセブン銀行の想いや知られざるテンキーのこだわりポイントについてお話を聞いてみました。

目次

    テンキー入力体験をいかに良いものにするかが顧客体験に影響する

    ―「ATM+」テンキーの押し心地に関する投稿がバズりました!これはテンキー開発に注力した結果かと想います。なぜ、セブン銀行はATM開発において細部まで力を入れているのですか?

    セブン銀行 水村(以下、水村):セブン銀行にとって、ATMは最大の顧客接点です。確かにATMを操作する時間はほんの30~40秒程度かもしれません。しかし、この30~40秒の体験こそがセブン銀行にとっての勝負どころです。ATMのUI/UXにこだわって顧客体験の質を上げることで、いかに「またセブン銀行のATMを使いたい」と思っていただけるかという点に私たちは力を注いでいるので、セブン銀行のATMは、NECさんとのオリジナル開発にこだわっています。

    ―なるほど。こだわりのATM開発において、テンキーにはどのような想いが込められているのでしょうか。

    水村:ATMでの主な操作といえば、画面タッチかテンキー入力ですよね。画面上のユーザインタフェースも勿論こだわりを強く持ってデザインしていますが、一方でタッチの感覚そのものは差別化が難しいのが正直なところです。そのため、もう一方のテンキーの入力体験をいかに良いものにするかが、非常に重要と考えているわけです。少しおおげさに聞こえるかもしれませんが、店舗でいう“接客の一部をテンキーが担っている”というニュアンスですね。

    実物を叩きまくって決めた「ATM+」の押し心地抜群のキー

    ―テンキー開発者の東プレさんにお聞きします。そもそも第4世代ATM「ATM+」のテンキーの押し心地はいかがでしょうか。

    東プレ 榎本賢(以下、榎本賢):「ATM+」のテンキーでは静電容量無接点方式という、当社オリジナルの方式を採用しており、キーを底部まで押し込まずともキー押下を認識する仕組となっています。なめらかなキータッチ感が特徴で、当社のハイエンドキーボード「REALFORCE(リアルフォース)シリーズ」に採用されています。REALFORCEと同じ感触のATM用テンキーはセブン銀行さんだけです。

    当社がこだわっているポイントは、押し心地とフィーリングです。その点をNECさんとセブン銀行さんに評価していただき、一緒にテンキーを開発できたのは、大変うれしく感じています。

    ―セブン銀行のテンキーはセブン銀行専用に開発されていると聞きましたが、本当ですか?

    東プレ 榎本和(以下、榎本和):本当です。それぞれの世代に応じたキースイッチ構造を専用に開発してきました。ただキーフィーリングについては、第1世代から第3世代まで東プレ標準としていましたが、第4世代ではフィーリングについても再度見直し、東プレ側で製作した「ストローク3パターン(2mm・3mm・4mm)」と「重さ3パターン(30g・45g・55g)」を掛け合わせた計9パターンのキーのフィーリングを体感できるサンプルキーを用意し、セブン銀行さんとNECさんに試し打ちしていただき、結果的に今までと同じフィーリングのキーに決まりました。

    実際に押してみて、押し心地の違いに驚きました!

    水村:実際にサンプルのテンキーをひたすら叩きまくって、喧々諤々の議論の結果、「ストローク:4mm×重さ45g」のキーに決定したんですよね。これは個人的に想い出深いです。

    榎本和:キーを叩く音=打鍵音にも一工夫を加えています。キー1個1個にスポンジを入れ、カチャカチャ音が鳴らないようにしました。

    榎本賢:あとは、ATMのテンキーにはセキュリティの観点から内部に特殊な加工を施す必要があり、いたずらをされるとデータがすべて削除されるような構造となっております。

    “ジワ~っと感”にこだわった「いらっしゃいませ」の発光

    ―押し心地以外にも、「ATM+」のテンキーでこだわったポイントを教えてください。

    NEC 坂下(以下、坂下):ズバリ、発光です。テンキーの天面全体を光らせるのか、天面一部または文字部分だけを光らせるのかについて、セブン銀行さんとは相当議論を重ねましたね。その結果、文字部分だけを光らせることにしました。

    榎本和:テンキーの発光にあたっては、セブン銀行さんからは「文字を均一に光らせたい」というオーダーがあったのですが、実はこのオーダーを実現するのが一番大変な作業でした。

    水村:発光といえば、実はお客さまが「ATM+」の前に立つと、テンキーエリアと紙幣取り出し口上部が「いらっしゃいませ」という意味を込めてジワリっと光る設計になっています。この“ジワ~っと光らせるという仕様”は、NECさんに開発いただきましたよね。

    坂下:そうですね。ちょうど良い“ジワ~っと感”をセブン銀行さんといろいろ探りましたよね。また、色についてもかなり比較検討した上で、やさしい青色に決定させていただきました。

    バズった投稿に「開発者冥利に尽きる」

    ―「ATM+」テンキーの押し心地に関する投稿がバズったことについて、率直な感想を聞かせてください。

    榎本賢:正直にいうとテンキーがここまでバズるとは、想いもしませんでした。驚きです。同時に、東プレが力を入れているフィーリングの部分を評価いただき、とてもうれしかったですね。

    水村:テンキーに限らず、セブン銀行のATMでは、“ひとつひとつの良さには気づかないけれど、使っていたらいつの間にか気に入っている”という感覚を目指しています。今回のようにその良さの1つに気づいていただけたのは“開発者冥利に尽きる”の一言です。

    坂下:セブン銀行さんと東プレさん、NECのこだわりがお客さまにも伝わり、素直にうれしいですね。これからもこだわりを盛り込んだ製品を世に出し、そしてそのこだわりをお客さまにも興味を持って探していただけたら幸せですね。

    皆さまのおかげで第4世代までこだわりのATMを生み出すことができました!

    ―最後に、今後世代が進化していくごとに機能やコンセプトは新しくなっていくと想いますが、当社のレガシーとして次の第5世代ATMにおけるテンキーの展望をお聞かせください 。

    坂下:テンキーは残していきたいですね。押し心地や打鍵音などのこだわりは残しつつも、+αで新しい要素を追加していきたいと思っています。

    榎本賢:押し心地やフィーリングだけでなく、触り心地にもこだわったら面白いのではないでしょうか。キーの表面の形状や質感を工夫し、「もっと触りたいな」と思っていただけるテンキーができれば、よりその魅力が増すはずです。


    顧客体験向上のためテンキーに力を入れるセブン銀行と、その熱意に応えてくださったNECさん、東プレさんが集まった今回ATMの企画。開発者だからこそわかる、マニアックな話もたくさん聞くことができました。

    セブン銀行のテンキーがバズったきっかけとなったのは、SNSのとある投稿でしたが、セブン銀行ATMの良さに気づいてくださった声と口コミは他にもたくさんあります。3社のATMとテンキーにかける想いは、ちゃんとお客さまにも伝わっていることが実感できました。

    これからもセブン銀行ではパーパス“お客さまの「あったらいいな」を超えて、日常の未来を生みだし続ける。”の実現に向け、お客さまの期待を超えるこだわりの詰まった製品・サービスを開発していきます。

    その想いを超え、日常のみらいへ。
    セブン銀行は、あなたの毎日をもっと便利に、もっと快適に。

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