2024.09.02
いろいろな場面にATMの価値を届ける移動ATM
皆さん、こんにちは!セブン銀行 STORY of PURPOSE編集部です。
突然ですが、セブン銀行ATMはどういった場所に設置されているイメージをお持ちでしょうか? セブン‐イレブン店舗内や駅構内を思い浮かべる人は多いはず。多くのATMはご想像の通り、セブン‐イレブンや駅、サービスエリアなどにあるのですが、実はセブン銀行には「スポット的に出現するATM=移動ATM」もあるのです。
目次
移動ATMとは?
移動ATMとは、セブン‐イレブン店舗などに設置されているATMと同じ機種を搭載した車両のこと。提携する金融機関・決済事業者など、670社以上の提携先カードやアプリで入出金や振込、現金チャージなどが可能です。
移動ATMが生まれた背景
移動ATMが生まれたきっかけは、東日本大震災までさかのぼります。当時、被災地ではセブン‐イレブン店舗も被害に遭い、店内に設置されたATMの多くが使用できない状態になりました。
セブン&アイ・ホールディングスグループとして支援策が検討され、セブン‐イレブンが移動販売車を被災地に出動させることに合わせ、セブン銀行もATMのお届けを決定。震災の約2カ月後から被災地を回り、3カ月間で1500件ほどご利用いただきました。いち早く稼働させるため、2トントラックに4機のATMを積むというシンプルな仕様で出動させたのが移動ATMの始まりです。
当時は“お客さまの「あったらいいな」を超えて、日常の未来を生みだし続ける。”というパーパスこそ制定されていなかったものの、セブン銀行創業のきっかけは「コンビニにATMがあったら便利なのに…」というお客さまの声。創業時から連綿と続く“お客さまのご要望に応えていく”という思いが、移動ATM事業の起点になりました。
この経験を通じ、普段はATMを常設できないような場所へ一時的にATMを設置することで、お客さまに利便性を提供できると実感し、現在では国際会議や野外音楽フェスティバル、国際交流イベントなどさまざまな場所へ出動しています。
誰にとっても「使いやすい」移動ATMのポイント
- 1. 【ユーザビリティの向上】あらゆる人に使いやすく!以前はトラックにATMを積んだ簡易的なもので、荷台に階段を付けてお客さまに上り下りしていただく形だったものを、ATM自体が昇降する形に改良。お年寄りや足の不自由な方などあらゆる人にとってのユーザビリティ向上を図りました。
- 2. 【セキュリティ面の向上】安心してご利用いただける空間を!ATMを囲むように衝立を設置することで、のぞき見を防止するセキュリティ面も強化。特に移動ATMは屋外に設置されることが多く、いろいろな方が通行される際にも安心してご利用いただける空間づくりを行いました。
- 3. 【設置しやすさの向上】車体サイズの縮小により出動しやすく! 従来は2トントラックサイズだったため、駐車スペースの確保が課題となることが多々ありました。そのためサイズをミニバンサイズに変更できるように調整。駐車スペースの制限を緩和することで、さまざまなイベントに対応できるようになりました。
移動ATMの活躍の場
【訪日外国人のお客さま×移動ATM】
サミットを含む国際会議や、外国人ファンも多いモータースポーツイベントは、周辺に商店の少ない郊外で行われる傾向があります。ATMや金融機関へのアクセスが限られることもあり、移動ATMの需要を感じていただいています。
2023年広島市で開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)などの国際行事、代々木公園で行われた「べトナムフェスティバル2024」などの海外交流イベント、「2024AUTOBACS SUPER GT Round2 FUJI GT3 HoursRACE」など、訪日外国人の方が多いイベントにも出動依頼をいただきました。
セブン銀行ATMは現在、英語および日本語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、ドイツ語、タイ語、マレーシア語など12言語に対応していることや、海外で発行されたキャッシュ/クレジットカードがご利用いただけることもあり、訪日外国人観光客の現金需要にもスピーディーに、わかりやすくお応えできます。
【イベント×移動ATM】
「FUJI ROCK FESTIVAL」や「Lucky Fes’24」など、野外音楽フェスティバルもご利用の多いシーンの1つ。イベントでは食べ物や飲み物、グッズなど想定外の出費が多くなりがちです。そんな時でも会場内に設置された移動ATMがあれば、残金を気にすることなくイベントを満喫できます。
また、セブン銀行ATMでは現金チャージも可能。近年のイベントではキャッシュレス決済のみの場合もあり、各決済サービスへのチャージに移動ATMをご利用されるお客さまも増えています。スマートフォンだけで入出金が可能な「スマホATM」を利用いただければ、混雑した会場で銀行カードや現金を持たずとも入出金や、チャージも完結できるので、最小限の荷物でライブを楽しみたい時にはぜひ使っていただきたい機能です!
移動ATMに期待される新たな役割
2023年9月からセブン銀行新型ATMにおける新サービス『+Connect(プラスコネクト)』が開始されたことにより、移動ATMの可能性も広がっています。『+Connect』は、提携する金融機関や決済事業者のさまざまな手続きや本人認証を、セブン銀行のATMで可能にするサービスです。
例えば、提携銀行の口座開設もその一つ。新入生の新規口座開設のニーズが高まる新学期に、大学近くに移動ATMを出動させるイベントを開催。通常、銀行における口座開設の手続きには書類や印鑑の準備、窓口での順番待ちなどいろいろと時間がかかってしまいますが、『+Connect』では本人確認書類をお持ちであればタッチパネルと顔認証により約10分間で口座開設が可能となります。
また、銀行側にとっても、学生が一斉に新生活の環境を整える繁忙期に移動ATMを設置したことで、通常よりも銀行窓口の混雑が緩和できたとの反響をいただきました。
移動ATMが切り拓く可能性
もともとは被災地支援のために生まれた移動ATM。そこから、時代やテクノロジーの進化に合わせて、お客さまの「あったらいいな」に応えることで、活躍の場を広げてきました。これからもニーズの変化に柔軟に対応しながら、新たな価値を提供していきます。
その想いを超え、日常のみらいへ。
セブン銀行は、あなたの毎日をもっと便利に、もっと快適に。