お金がないときの対処法とは?お金が足りなくなる原因やしてはいけないことも解説

急な出費が続いた、給料日前に生活費が足りなくなったなど、一時的にお金が足りなくなって困ることもあるでしょう。

お金がないときの対処法には、借入れや収入を増やすなどの方法がありますが、状況によって適した対処方法は異なります。一時的にお金を工面しても、すぐにお金がなくなってしまうようでは困るため、家計の見直しなど根本的な対策も必要です。

本記事では、お金がないときの対処法とお金がない人にみられる特徴をまとめました。お金がないときにしてはいけないことも解説するので、ぜひ参考にしてください。

お金がない場合の対処法

お金が足りなくなった場合の対処法は、大きく以下3つの方法に分けられます。

  • お金を借りる
  • 収入を増やす
  • 支出を見直す

以下では具体的な対処法を解説するので、状況に合った方法を検討しましょう。

カードローンやキャッシングを利用する

一時的にお金が足りず、すぐに借入れしたいときに役立つのがカードローンやクレジットカードのキャッシングです。

  • カードローン:専用のカードやスマートフォンアプリを使って借入れができる個人向け融資サービス
  • キャッシング:クレジットカードに付帯するキャッシング機能を利用して借入れができるサービス

カードローンやキャッシング(クレジットカードにキャッシング枠が設定済みの場合)は、最短即日融資にも対応しており、すぐにお金を用意できます。

カードローンによっては原則24時間365日申込みでき、申込みから契約までWeb上で手続きが完了するため、スムーズな借入れが可能です。

利用限度額の範囲内で何度でも借入れができるので、一度契約をしておけば急な出費にも備えられます。

クレジットカードのキャッシングは、キャッシング枠が設定されていなければ新たに申込みや設定が必要です。利用までに時間がかかるケースもあるため注意しましょう。

また、カードローンやキャッシングの利用には利息の支払いが必要です。住宅ローンやマイカーローンなどに比べて金利は高めなので、借り過ぎないようにしましょう。

定期預金の当座貸越サービスを利用する

定期預金に残高がある方は、当座貸越サービスを利用できる場合があります。当座貸越サービスとは、総合口座の定期預金を担保に融資を受けられるサービスです。

具体的には、普通預金の残高を超えて払い出した場合に、定期預金残高の一定範囲内で自動的に借入れができます。

事前の手続きが不要な金融機関では、総合口座に定期預金残高があればすぐにお金を借りられるため、急ぎでお金が必要な場合にも対応可能です。金融機関によって異なりますが、金利も比較的低く設定されています。

なお、当座貸越サービスで借入れをすると、通帳の普通預金残高はマイナスで表示されます。

質屋を利用する

価値のある品物を持っている場合は、質屋に預ければ即日でお金を借りられます。質屋とは、品物を担保に借入れができるサービスです。品物を担保にするため審査がなく、すぐにお金を借りられます。

預けた品物は、期日までに元金と利息(賃料)を支払えば取り戻せますが、品物を放棄して返済に代えることもできます。

質屋では、預けた品物の査定額の範囲でしか借入れできない点には注意が必要です。

また、カードローンやキャッシングよりも金利は高い傾向があります。質屋の金利は、年利で表示されるカードローンやキャッシングとは違い、月利です。

クレジットカードで支払う

一時的に手元のお金が足りないものの、支払日までにお金が用意できる場合は、支払いを先延ばしできるカード決済がおすすめです。

クレジットカードによっては、支払後でも一括払いから「分割払い」や「リボ払い」への変更が可能です。

  • 分割払い:買物ごとに指定回数を指定して分割で支払う方法
  • リボ払い:利用件数や金額にかかわらず毎月の支払額を一定にする方法

分割払いやリボ払いを利用すれば、次回の支払額を抑えられます。

ただし、分割払いやリボ払いを利用すると、分割払い手数料やリボ払い手数料がかかる点に注意しなければなりません。どうしても支払いが厳しいときの選択肢にはなりますが、不要な手数料を支払わないように、よく検討したうえで利用しましょう。

また、クレジットカードの支払いに遅れると、カードの利用が停止される可能性があります。遅延した日数に応じて遅延損害金も発生するため、無計画に利用してはいけません。

単発のアルバイトをする

お金はないけれど時間はあるという場合は、単発のアルバイトで収入を増やすことも検討しましょう。

近年、スキマ時間で短時間から働ける求人検索サービスが増えています。登録や履歴書、研修などが不要で、条件を満たしていればすぐに働けます。求人によっては即日払いも可能です。

ただし、条件の合うアルバイトが見つかるとは限りません。すぐにまとまったお金を得たいケースにもあまり向かないでしょう。

スキマ時間で収入を得るには、クラウドソーシングサービスを利用する方法もあります。クラウドソーシングサービスとは、インターネット上で仕事を受注できるサービスです。データ入力や動画作成などさまざまな仕事が募集されているので、条件に合う仕事が見つかるかもしれません。

不要な物を売却する

時間的余裕があれば、使わなくなった物をフリマアプリやリサイクルショップで換金するのもひとつの方法です。

フリマアプリは、自宅にいながら気軽に出品できます。商品が売れると自分で発送する必要はありますが、コンビニからも発送できます。

手軽に利用できるフリマアプリですが、商品が売れる確証はありません。また、何日で売れるかが予想できず、売れたあとも口座に入金されるまでに日数がかかるため、すぐにお金が必要な場面には不向きでしょう。

すぐにお金が必要な場合は、その場で現金が受け取れるリサイクルショップに持ち込みましょう。出張買取や宅配買取を行っている業者もあります。

公的な制度を利用する

お金がない理由や世帯の状況によっては、以下のような公的制度を利用できる場合があります。

公的制度 概要
生活福祉資金貸付制度 低所得者・障がい者・高齢者世帯が生活再建などに必要な資金を借入れできる制度
求職者支援制度 月10万円の給付金を受けながら職業訓練を受講できる制度
傷病手当金 病気やケガで会社を休んだときに受給できる手当金
住宅確保給付金 離職や解雇、やむを得ない休業などで生活に困っている場合に家賃額を受給できる制度

病気やケガなどで働けず収入が得られない、働いても収入が少なく生活していけないなど、長期にわたって生活費が不足する方は、返済が必要な貸付けではなく、生活保護を受けたほうが良いケースもあります。まずは現在お住まいの地域を所管する福祉事務所の生活保護担当に相談してみましょう。

上記のほかにもさまざまな制度がありますが、それぞれ利用には要件があります。また、公的制度は、一般的に申請から支給までに日数を要します。そのため、すぐにお金が必要な場面には適しません。

支出を見直す

支出を見直して、手元に残るお金を増やすことも重要です。

家計の支出は、毎月必ず発生する「固定費」と毎月変動する「変動費」に分けられます。

固定費
  • 住居費
  • 通信費
  • 保険料
  • 光熱費
など
変動費
  • 食費
  • 日用品費
  • 交通費
  • 交際費
  • 美容費
など

固定費は一度見直せば効果が継続するため、支出の削減に有効です。格安スマホへの乗り換え、保険の見直し、不要なサブスクの解約など、まずは固定費の見直しから始めてみましょう。

カードローンやキャッシングを利用する際の注意点

カードローンやクレジットカードのキャッシングで借入れをする際には、次のような点に注意が必要です。

  • 利息がかかる
  • 返済計画を立ててから利用する
  • キャッシングの利用でショッピング枠が減る

利息がかかる

カードローンやキャッシングを利用すると、利息がかかります。利息とは、借りたお金に対する利用料のことです。

利息は1日ごとに発生するため、早く返済するほど総返済額を抑えられます。反対に、返済に時間がかかると、総返済額はその分だけ増えます。利息の仕組みを正しく理解し、借り過ぎには十分注意しましょう。

返済計画を立ててから利用する

借入れの際は、返済シミュレーションなどを利用して事前に返済計画を立てましょう。金融機関などが提供している返済シミュレーションツールを使えば、簡単な項目の入力で毎月の返済額や返済回数を確認できます。

カードローンやキャッシングは、利用限度額の範囲内で何度でも借入れできるため便利ですが、必要以上に借りてしまう場合があります。

「利息はいくらかかるか」「返済はいつ終わるか」などをシミュレーションして、無理なく返済できる範囲で計画的に利用することが大切です。

キャッシングの利用でショッピング枠が減る

クレジットカードのキャッシング枠は、通常ショッピング枠に含まれています※。

例えば、ショッピング枠50万円(うちキャッシング枠30万円)のクレジットカードで、すでにショッピング枠を30万円使っている場合、キャッシング枠で借入れできるのは残り20万円です。

反対に、キャッシング枠で借入れをするとショッピング枠が減り、商品やサービスの支払いに支障が出る恐れがあります。利用限度額や借入状況を把握し、計画的に利用しましょう。

  • ショッピング枠とは、商品やサービスを後払いで購入できる枠です。

お金がない人の特徴

カードローンやキャッシングを利用すれば、一時的なピンチはしのげるかもしれません。

しかし、次のような特徴に該当する人は、すぐお金が足りなくなってしまいがちです。家計や習慣を見直すなど、根本的な対処をしないと状況がさらに悪化してしまう恐れがあります。

  • お金の流れを把握していない
  • 浪費癖がある
  • 貯蓄する習慣がない

お金の流れを把握していない

お金の流れを把握していないと、支出が収入を上回りやすくなります。

家計管理の第一歩は、「収入>支出」の状態を維持することです。家計簿をつけて何にいくら使っているのかを把握し、無駄な支出を抑えましょう。

家計簿をつける際は、銀行口座と連携できる家計簿アプリやクレジットカードの利用明細などが活用できます。

浪費癖がある

浪費癖のある人は計画性のない支出が多く、収入に関わらずお金がない状況に陥りやすい傾向があります。お酒やタバコなどの嗜好品、遊興費、ギャンブルなど、必要性の低い支出があれば見直しましょう。

近年、クレジットカードやQR決済、電子マネーなどキャッシュレス決済が急速に普及しています。便利な支払方法ですが、お金を使っている感覚が薄れやすいため浪費癖のある人は注意が必要です。

貯蓄する習慣がない

貯蓄がないと、急な出費などに対応できません。

確実に貯蓄するには、給与が入った時点で貯蓄したいお金を貯蓄用口座に移す「先取り貯蓄」を実践しましょう。計画的にお金を貯めるには、貯蓄する目的と目標額を決めることが重要です。目的別に複数の口座を使い分けられる金融機関を利用することもおすすめです。

お金がない場合にしてはいけないこと

いくらお金が足りず困っても、次のような行為は絶対にしてはいけません。事態をさらに悪化させてしまう恐れがあります。

  • クレジットカードの現金化を行う
  • 違法業者から借入れする
  • SNSの個人間融資を利用する

クレジットカードの現金化を行う

クレジットカードの現金化とは、クレジットカードのショッピング枠を換金目的で利用する行為です。具体的には、以下のようなケースが該当します。

  • クレジットカードで換金性の高い品物を購入し、買取業者に売却してお金を得る
  • ほとんど価値のない品物を高額で購入し、現金化を行っている業者からキャッシュバックしてもらう

上記のような現金化はクレジットカードの規約で禁止されており、違反すると利用停止などのペナルティを受ける可能性があります。

また、現金化によって一時的にお金を工面できても、支払日にはカードの利用代金を支払わなくてはなりません。利用代金の支払いを滞納してしまうと、個人信用情報機関に登録され、クレジットカードを作ったり、ローンを組んだりできなくなる恐れもあります。

違法業者から借入れする

お金に困っても、「審査なし」「誰でもOK」などと簡単に借入れできるような宣伝をしている業者を利用してはいけません。

融資をする際は、返済能力の審査が義務付けられています。また、上記のような誇大広告は法律で禁止されています。

貸金業法や銀行法に違反した貸付を行う違法業者を利用すると、高い利息を請求され、返済できなくなる恐れがあります。借入れの際は、登録を受けている業者であるか、違法な金利でないかを確認したうえで利用しましょう。

SNSの個人間融資を利用する

SNS上でみられる「お金を貸します」などの投稿にも注意が必要です。

個人間融資の投稿には、個人を装った違法業者が多く存在しており、違法な金利での貸付や厳しい取立てに遭う恐れがあります。個人情報の悪用といったトラブルに巻き込まれる可能性もあるため危険です。

セブン銀行カードローンなら最短翌日融資が可能

お金が一時的に足りない状況になったときに役立つのが、利用限度額の範囲で自由に借入れできるカードローンです。

消費者金融のカードローンなら、即日融資を受けられる可能性があります。ただし、銀行カードローンと比べると金利が高い傾向があります。

なるべく利息の負担を抑えて借入れをしたい方は、銀行カードローンもご検討ください。

セブン銀行カードローンは即日融資には対応していませんが、最短翌日の借入れが可能です。

申込みから契約までMyセブン銀行(スマートフォンアプリ)で完結。全国のセブン-イレブン等に設置されているセブン銀行ATMで借入れと返済が可能で、手数料もかかりません。

お金がない状況を未然に防ごう

お金が足りず困ったときの対処法はいくつもあります。一時的にお金が足りず返済できる見込みがある場合は、使い道が限定されていないカードローンやキャッシングが便利です。

ただし、家計の赤字が常態化しており、貯蓄もない状況では、またすぐにお金が足りなくなってしまう可能性が高いでしょう。

このような状況から脱するには、その場しのぎの対処ではなく根本的な対策が必要です。まずは自身のお金の流れを把握し、無駄があれば見直し、貯蓄する習慣を身に付けましょう。

この記事の監修者

竹国 弘城(たけくに ひろき)

RAPPORT Consulting Office (ラポール・コンサルティング・オフィス)代表

【HP】https://www.rapportco.com別ウインドウで開きます

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1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®

名古屋大学工学部機械・航空工学科卒業。証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自身のお金の問題について自ら考え、行動できるようになってもらうための活動を行う。ミニマリストでもあり、ミニマリズムとマネープランニングを融合したシンプルで豊かな暮らしを提案している。趣味はサウナ(サウナ・スパプロフェッショナル)。