お金が今すぐ必要な場合の対処法とは?借りるときの注意点もあわせて紹介
冠婚葬祭や病気・ケガなど、急にお金が必要になって焦る経験は誰にでも起こりうるものです。
もし貯金や手元のお金だけでは足りなくても、すぐにお金を用意できる方法を知っていれば落ち着いて対処できます。十分な貯蓄がなく、お金を用意する方法も知らないのでは不安でしょう。
本記事では、「即日必要な場合」と「翌日以降でも間に合う場合」に分け、急にお金が必要になったときの対処法を解説します。お金を借りるときの注意点や気をつけるべきポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
今すぐお金が必要な場合の対処法【即日必要な場合】
金融機関からお金を借りようとすると、申込みから融資を受けられるまでに数日、ときには数週間かかるケースもあります。ではお金をすぐに用意しなければならないときにはどうすればいいのでしょうか。
ここでは、その日のうちにお金を用意したいときの対処法を解説します。
家族や友人から借りる
家族や友人からお金を借りることができれば、すぐにお金を用意できます。信頼関係があれば、利息なしや、返せるときに返してもらえればいいといった、有利な条件でお金を借りられるかもしれません。
ただし、近しい間柄であっても、お金が必要になった理由や金額、返済の見込みなどをしっかり説明して、相手に納得してもらうことが大切です。返済が遅れるなどして、約束を反故にしてしまえば、人間関係が崩れてしまう恐れもあります。
後々のトラブルを防ぐためにも、口約束ではなく借用書などの書面を作成しておきましょう。
クレジットカードのキャッシング枠を使う
キャッシング枠の設定されたクレジットカードを持っていれば、提携ATMや口座振込ですぐにお金を引き出せます。
ただし、キャッシングの上限金利は通常年15.0~18.0%程度と、後述するカードローンに比べると高い傾向があります。キャッシングには利息がかかるため、計画的に利用し、借り過ぎに注意しなければなりません。
クレジットカードのキャッシングの利用限度額枠は、通常ショッピング枠(通常の買い物に使う枠)に含まれています。そのため、キャッシングを利用するとショッピング枠が減り。支払いに支障が出る恐れがあります。
また、クレジットカードを持っていない場合、持っていてもキャッシング枠を設定していない場合は、新たに申込みと審査が必要であり、利用できるまでに時間がかかります。
質屋で質入れする
質屋に貴金属やブランド品、スマートフォンなどを預けて、その品物を担保にお金を借りる方法を「質入れ」といいます。
ただし、借りられる金額は質入れしたものの査定額に左右されるため、確実に必要な金額を用意できるとは限りません。
また、質入れで借りたお金にも、キャッシング枠の利息と同じように質料(利息と手数料を合わせたもの)がかかります。質料は質屋によって異なるため、公式サイトなどで確認しましょう。
借りたお金を利息とあわせて返済すると質種(預けたもの)は手元に戻ります。しかし、おおむね3カ月の期限を過ぎても返済できない場合には「質流れ」となり、預けた品物の所有権は質屋に移ってしまいます。
単発・日払いのアルバイトをする
自分で稼いで必要なお金を用意する方法もあります。最近は、隙間時間を活用してできる仕事を紹介するスマートフォンアプリもあります。履歴書や面談といった手順を踏まずに、すぐに仕事に就けるので、即座にお金を稼ぐのに役立ちます。
ただし、条件や地域によっては希望に合う仕事がなかなかみつからない、銀行払いや現金払いなど給与の支払方法によってはお金を受け取るタイミングが遅れるなど、その日のうちにお金を用意できない可能性もあります。
消費者金融のカードローンに申込む
カードローンは、担保や保証人を必要とせず、使いみちも自由なフリーローンです。一度契約しておくと、利用限度額の範囲内であれば、繰り返し利用できるため、急な出費や支払いに備えられます。
カードローンは、消費者金融や銀行、信販会社などが提供しています。
消費者金融は貸金業者であり、カードローン申込者は返済能力のほか、貸金業法の総量規制(年収の3分の1を超える貸付けを禁止する規制)をクリアしているかなどを審査されます。審査をクリアすれば最短即日でお金を借りることも可能です。
貸金業者ではない銀行は貸金業法の規制を受けませんが、カードローン利用者を過剰な借入れから守るため、貸付額には総量規制に準じた独自の基準を設けています。
また、銀行系カードローンは、審査時に反社会的勢力と関わりがないか警視庁のデータベースでの照会が義務付けられています。この照会には最短で1営業日以上かかるため、即日借入れは難しい場合が多く、消費者金融のカードローンより審査やお金を借りるまでに時間がかかります。
今すぐお金が必要な場合の対処法【翌日以降でも間に合う場合】
焦ってお金を用意すると、高金利でお金を借りてしまったり、後々トラブルに巻き込まれたりする恐れもあります。お金を準備する必要があるものの時間に多少の余裕があるなら、慌てずなるべく負担の少ない方法で対処しましょう。
ここでは、お金の準備が‘翌日以降でも間に合う場合の対処法を紹介します。
フリマアプリで所持品を売る
急にお金が必要になったときには、所持品を質入れしたり、中古品販売店で売ったりしてお金に換えるのもひとつの対処法です。
フリマアプリを使えば、店頭に持ち込まなくても、オンライン上で所持品を気軽に売却できます。お金を得られると同時に、不用品の整理もできる対処法です。
しかし、フリマアプリは自分が希望するタイミングや価格で品物が売れるとは限りません。もし売れたとしても、入金までにタイムラグが生じるため、すぐにお金を用意したい方には不向きです。
生命保険の契約者貸付制度を利用する
解約返戻金のある生命保険に加入中であれば、保険会社の契約者貸付制度を利用できる可能性があります。対象となる保険商品が限られるため、事前に確認しましょう。
契約者貸付制度は解約返戻金を担保とした貸付けなので、利用にあたって審査は不要で、保険契約にも影響はありません。
ただし、利用限度額は、通常、解約返戻金の8割ほどとなっており、場合によっては必要なお金を用意できない場合もあります。また、「貸付額に対して年2.0~6.0%ほどの利息が生じる」「貸付金が返済されないと契約が失効してしまう恐れがある」などの点に注意が必要です※。
- ※保険会社や保険種類、契約日などにより異なる
銀行の自動貸付を利用したり定期預金を解約したりする
自動貸付とは、普通預金の残高不足に対して自動でお金を借りられる方法です。当座貸越や口座貸越など、銀行によって名称はさまざまです。
自動貸付は、担保となる定期預金がなければ利用できませんが、定期預金の9割以内を目安に借りられます。
ただし、貸付利率(年率)は銀行によって異なるため、事前に公式サイトで確認しておきましょう。
定期預金があるなら、解約してお金を用意する方法も選べます。
満期日前に定期預金を解約すると中途解約(期日前解約)利率が適用されるので、満期まで預入れるより受け取れる利息が少なくなる可能性があります。
とはいえ、メガバンクの2023年8月現在の定期預金金利は、わずか年0.002%です。よほど金利の高い定期預金でなければ、解約によるデメリットはほとんどないといえます。自動貸付を利用したほうが金利は高く、負担が大きくなるケースが多いでしょう。
定期預金の解約(引出し)は、店頭窓口やATM、ネットバンキングなどで行えます(銀行、商品によって異なる場合があります)。
銀行のカードローンに申込む
お金の準備が翌日以降でも間に合うなら、銀行カードローンも選択肢になります。先ほど紹介した消費者金融カードローンと同じく、借りた資金の用途を問われず、利用可能額の範囲内なら繰り返し利用できるので、急な出費にも対応しやすい点が特長です。
銀行のカードローンは、消費者金融のカードローンに比べると、申込みから融資までにやや時間はかかりますが、金利は低い傾向があります。
お金が今すぐ必要でも絶対にやってはいけないこと
早くお金を用意しなければと強い焦りや不安を感じていると、冷静な判断ができず、違法行為に手を出したり、トラブルに巻き込まれてしまったりするリスクが高まります。
すぐにお金が必要だとしても、以下のような行為には絶対に手を出さないようにしましょう。
違法な貸金業者との取引や個人間融資
違法な貸金業者は、実在する会社のロゴなどを使い巧みに勧誘してきます。貸金業登録を行っていない業者や、出資法に定められる上限金利の年20.0%を超える業者は、もれなく違法業者です。
たとえ、個人からお金を借りたつもりでも、法律に違反する相手からの借入れは処罰の対象となる恐れがあるため注意してください。
最近はSNSを介して「お金を貸す」と誘う事例が増えています。多くは個人を装った違法な貸金業者で、法外な利息を請求されたり、自宅だけでなく勤務先や親族などへの厳しい取り立てが行われたりします。
違法業者と気付かず借入れをしてしまい、法外な請求や厳しい取り立てを受けた場合は返済せず、警察や国民生活センター、弁護士などに相談しましょう。
クレジットカードの現金化
クレジットカードの現金化とは、カードのショッピング枠を換金目的で利用する行為を指します。
現金化には、換金性の高い商品を購入して買取業者で換金する方法、現金化をうたう業者から指定の商品を購入して一定のキャッシュバックを受ける方法などがあります。
これらの行為はクレジットカードの会員規約に違反しており、カード利用を停止される恐れがあります。また一時的に現金は手に入りますが、手にできる現金よりもカードの請求額のほうが多く、結局は自分の債務を増やしてしまうだけです。
お金を借りるときの注意点
カードローンやクレジットカードのキャッシング枠を使えば、すぐにお金が必要なピンチにも対処できます。しかし、お金を借りるにあたっては注意も必要です。
金利などの契約内容を確認する
お金を借りると、借りた金額や期間に応じて利息を支払うのが原則です。
しかし、カードローンやクレジットカードを契約してから時間が経つと、金利などの契約内容を忘れてしまう場合があります。
契約内容、とくに金利は返済額に直接影響します。お金を借りる前にしっかり確認しておきましょう。
返済計画をきちんと立てる
借りたお金は返済しなければなりません。お金が必要だからとむやみに借りず、無理なく返済できる範囲内で計画的に借りることが大切です。
とくにお金の返済が終わる前に追加で借入れを行うと、毎月の返済額や返済期間が変わってきます。借入残高が増えれば利息や返済額も増えるため、一時的にお金が足りない状態から、常にお金に困る状態に陥ってしまう恐れもあります。
状況に変化があれば、その都度返済計画を見直し、返済不能に陥る前になるべく早い段階で対処しましょう。
セブン銀行カードローンなら最短翌日にご融資可能
セブン銀行カードローンはお申込みから契約、お借入れまでをスマートフォンアプリで完結できるカードローンです。「Myセブン銀行」からのお申込みなら、最短翌日のお借入れが可能なので、お金がすぐに必要なときにも利用できます。
全国のセブン-イレブン等にあるセブン銀行ATMからお借入れもご返済もできるうえ、手数料も無料です。
セブン銀行に口座のある方を対象としたカードローンなので、まずは口座開設から始めてはいかがでしょうか。
お金がすぐ必要な場合は、正規の業者から借入れをしよう
その日のうちにお金が必要なら、クレジットカードのキャッシングや質入れなどを利用する方法があります。お金の準備が翌日以降でも間に合なら、カードローンや生命保険の契約者貸付などでも対応できます。
いくらお金が必要でも、違法業者からの借入れやクレジットカードの現金化などに手を出してはいけません。
また、お金を借りる場合には、事前に契約内容を確認して返済計画を立て、無理なく返済できる範囲で借りることが大切です。
- この記事の監修者
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竹国 弘城(たけくに ひろき)
RAPPORT Consulting Office (ラポール・コンサルティング・オフィス)代表
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1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®
名古屋大学工学部機械・航空工学科卒業。証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自身のお金の問題について自ら考え、行動できるようになってもらうための活動を行う。ミニマリストでもあり、ミニマリズムとマネープランニングを融合したシンプルで豊かな暮らしを提案している。趣味はサウナ(サウナ・スパプロフェッショナル)。